先月EDIUS6.5が発表されていましたが、正直どうでもいいやって思ってました。新コーデック対応も現状機材の変更が無いので関係無いし、3D対応も今更感が半端ない。ラウドネスメーターも、音はMAで仕上げるので関係ないし。
と思っていたら、目を惹く要素が結構ありました、ごめんなさいグラスバレー。しかし、情報の出し方が相変わらず下手だなーなんて思ったりします。だってグラスバレーのトップは無言なのに、EDIUS.JPでいつの間にやら更新するんだもの。
EDIUS.JP EDIUS 6.5 速報・最新のファイルフォーマットに対応AVCHD Ver.2.0・EOSムービー(ALL-I(I-only)、IPB・REDカメラ(.R3D)・静止画RAWのインポート・Flash F4Vのエクスポートに対応。上記の通り、機材変更が無い限り恩恵は全く無い部分です。但し、今後2K4Kカメラがドバドバ現れそうなので、迅速な対応で存在感を強めて欲しいですね。RED対応は遅いくらいだと思います。
・10bit ネイティブエフェクトを搭載オールドムービーの周辺減光等、バンディング出まくりだったエフェクトはこれで救われるかもしれません。但し、これまでのエフェクトとの互換性が気になるところ。あと、EDIUSはカラコレが貧弱なのが弱点だと思っています。報道・ドキュメンタリー系だけでなくドラマ・モーショングラフィックス等映像美を追求する分野を取り込むためにも、是非カラコレ・質感調整機能のグレードアップを積極的に行って欲しいです。昔からAEの調整レイヤーを導入して欲しいと願っていましたが、PremiereCS6に先を越されました涙。大昔からサポートに要望だしてたのに…。
・完成度の高い3D編集機能はっきり言って、今更無用の長物です。3Dは完全に旬を過ぎました。対応するのが1年遅かったですね。
・ラウンドネスメーターを装備放送作品をEDIUSで完パケしてしまうような仕事をしている方はごく一部だと思いますが、業界標準に追従していく進化は非常に正しいと思います。
・映像表現の幅が広がる新機能シーケンスでもアルファを活用・・・これは昔嵌りました。AEに慣れていると、ネストしたシーケンスがアルファを引き継ぐのは当然と思っていたので。当たり前のことが当たり前にできる、かゆい所に手が届くようになる。そういった機能強化はありがたいです。
手ぶれ補正がタイムラインにインテグレート・・・スタビライズの強化は他社NLEでも重要視されている気がします。私もたまに使いますが、一昔前のものに比べて非常に実用レベルになっていますし、トレンドを意識した強化に見えます。
気になるのが、以前verのproDAD Mercalliとの互換性。5→6のアップでも、プラグインエフェクトにまさかの互換性無視・プラグインそのものの消失という事態がありました。プロジェクトは開けてもエフェクトは消失してしまうので、結局5.5のプロジェクトは6に移行できませんでした。今後も同じようなことが起こるなら、怖くて折角のプラグインエフェクトも使用することができません。
レイアウターの強化・・・これも順当な進化だと思います。というか、現在のレイアウターの使いにくさといったら無いです。期待しています。
・さらに向上した操作性フィルムストリップ表示・・・必要と感じたことは無いですが、要望があったのでしょうね。
XDCAM / P2 データ転送時のディレクトリ指定・・・ありがたいです。特にP2の扱いは5以前のP2SELECTに比べ6で退化しています。これでやっとまともになってくれる(はず)。
プロジェクト起動の高速化・・・良いことですね。
・Grass Valley HQ / HQX の Mac対応 & フリーコーデック化これは非常に大きなニュースだと思います。ProToolsでMAするスタジオとの連携などで、飛躍的に作業効率が上がるでしょう。ただ、もう少し情報が欲しいです。例えば、今までのフリー版HQコーデックは再生のみ・書き出し不可でした。Mac版での普及の為にも、是非オープンな仕様を望みます。あるのに誰も使わない、なんて悲しい事態にならないように…。
※追記 フリーHQはエンコードもデコードも可能なようです。情報不足でした、すいません。
・海外と日本で差異があった機能面も統一当たり前です。日本のユーザーを馬鹿にしないで欲しい。
・ソフト認証がUSBキー方式からネットワークアクティベーション方式にこれはダウンロード販売への布石と読みます。導入も手軽ですし、ユーザーが増えてグラスバレーが儲かることは我々にも良い結果になると思います。
・まとめEDIUS.JPは6.5を
メジャーバージョンアップと思えるほどの充実と自画自賛していますが、ユーザーは機能性だけではなく、メーカーへの信頼感でEDIUSを選択してきたことを、グラスバレーは忘れないで欲しいです。圧倒的なシェアを誇ったFCPもユーザーを置き去りにした姿勢で一気に信頼を失ったことは記憶に新しい、というか、現在進行形ですね。現場のニーズを敏感に取り入れ、迅速で素晴らしい開発力で感動させてくれたEDIUSをもう一度見たいです。残念ながら今のEDIUSの開発にスピード感は皆無です。
FCPが頓挫し、各メーカーはあぶれたユーザーの奪い合いにしのぎを削っています。グラスバレーもMac版EDIUSの可能性に言及していますし、Mac版HQコーデックもその布石なのでしょう。しかし、コーデックだけでは中途半端ですし、肝心のMac EDIUSは何の足音も聞こえてきません。6.5の機能強化は豊富ですが、あくまで映像業界の現状に対応させる、または既にある機能の改善に過ぎません。もっと革新的・独創的な新たな価値観を付与していかなければ、この競争は勝ち残れないのではと思います。
※追記
EDIUS 6.5 FAQというプレリリースを見ていたら、
Q. EDIUS 6.5には、どのようなサードパーティーソフトウェアが含まれていますか?
EDIUS 6.5には、サードパーティーソフトウェアが含まれていません。 EDIUS 6.5で使用可能なサードパーティーソフトウェアは、後日製品情報ページでご紹介いたします。
Q. EDIUS 6で使用しているサードパーティーのプラグインを、そのままEDIUS 6.5で使用できますか?
使用することはできません。EDIUS 6.5で使用するために、サードパーティーのベンダーからリリースされるアップデータが必要となります。だそうです…。グラスバレーはバンドルプラグインを切るつもりですね。消極的な姿勢ですが、互換性の問題を回避する一つの回答でしょう。但し、貧弱なエフェクト群を補完していたバンドルプラグインが無くなると、尚更カット編集しか取り柄の無いEDIUS。積極的にプラグインが開発されている訳でもないし、クリエイティブ系のユーザーは益々EDIUSを選択しなくなるでしょう。現状維持、一部のニッチなユーザーにしか好まれない、存在感の薄いソフトで満足なのか。秘策があるなら早く見せて下さい。